319人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
────同時刻
■五芒星■
ブルーダイヤモンド本拠地
「はは。約束だぜ。俺を二番目の座で入れやがれ……」
ブルーダイヤモンドの規模は、かつて存在したメビウスの輪とほぼ同じ程度の組織。
新しく五芒星に入ったブラックスターを除き、他の三チームに比べれば、人数の多さは少ない方である。
他に変わったことと言えば、本拠地の場所は、五芒星の中で唯一、謎に包まれていること。
そんな場所に、ある一人の男が辿り着く。
突然の敵の襲来。
チーム内が慌ただしくなったのは言うまでもない。
ブルーダイヤモンド側が、どうやってここを調べたのか追及する前に、男はこう言った。
「俺を、あんた達のチームの二番目の座として入れてほしい」
ブルーダイヤモンド側にとっては、あまりに予想外の言葉。
当然のことながら、ブルーダイヤモンドの二番手に立つ者は、男の失礼極まりない言葉に憤慨した。
しかし、ブルーダイヤモンド側が戸惑いを見せたのには、別の理由があった。
ある程度は有名な男だったからだ。
つい最近、無くなってしまったチーム。
正確には、ブラックスターに潰されたチームの二番目に立っていた男。
希少な氷のスキルインジェクションを持ち、全世界に配信されたメビウスの輪との戦争の映像では、三大兵器の一つであるポセイドンの攻撃を止めたことは、誰の目にも印象に残っている。
何より驚いたのは、誰もが死んだと思っていたから。
男は、元新撰組副長の土方歳三だった。
最初のコメントを投稿しよう!