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────羽柴ルイ────
暑い。めっちゃ暑い。気が狂いそう。
何、この暑さ。異常。異常。
異常でしょー!おかしいって!
焼けるような暑さ……いやもうこんなの絶対にサウナじゃん!
見上げれば、青空に浮かぶ十個の太陽。
確実に、あたし達を殺そうとしてやがる。
いっそのこと全裸になってしまいたい。
「はあ はあ」
枯渇した喉は、全力で水を求めている。
どうか、あたしに水を恵んでください。
今すぐに水をくれるなら、髪の毛を全部剃って坊主にしてもいいです。
持ってきた水や食料は、全て二宮が管理してやがる。
あたしが自分で管理すると、すぐに全部無くなるとかで、二宮が全員分をまとめて大きなリュックに入れて持っているんだ。
それにしても、プロレスラーの様な肉体に、ぴっちりの黒いスーツとサングラスに、背中には巨大なリュックとか、どんだけおかしいんだよ。
「あと何kmだ?天海!」
さすがのヒカルも少し苛立っていた。
「あと1300km」
十の太陽が浮かんだ、地獄の砂漠。
メインストーリー、第三層。
“灼熱地獄”
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