夢の終わり-2

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靴の大きさに合わないシンデレラの足。 継母の表情が物語っているのは、勝ち誇ったかの様な強い顔。 継母は、王子の踊った相手がシンデレラと気付いていた? だからこそ、靴の大きさに合った女性を探し出すと国中に知らせが飛んだ時点で、継母はシンデレラを傷つけたんだ。 「さ、最低……」 シンデレラの異変に気付いた美沙が、継母に鋭く殺意が込められた視線を向ける。 杏奈なら治療出来るんじゃないのか? 俺はすぐに隣に経っていた杏奈を見た。 同じく仁が杏奈に目配せをする。 しかし、杏奈は首を横に振った。 杏奈は聞こえるか聞こえないかほどの、小さな声で呟く。 「顔の傷は何とか治療は出来るけど、あの具合だと数時間以上はかかるし、足の方はすぐに腫れがひかないわ」 そうだ。重要なのは、ガラスの靴をシンデレラに履いてもらうことなんだ。 どうするんだ。まさか、シンデレラがガラスの靴を履けないだなんて、考えもしなかったことだ。 そんな中、おじさんだけが冷静な表情でこの場を見ている。 「ど、どうやらこの女性も違うようです。これでこの家は以上ですね」 そう言って大臣が、手に持っていた令状を畳んだ時。 美沙が継母の元へ、ゆらゆらと歩み寄った。 「ぜったい……に。許さない……。どうして。こんな事するの……」
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