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「助手の方が、代理で会議に出席するのは初めてですよね。何かあったのですか?」
優しい笑顔で沖田は探りを入れてくる。
「は、はい。ちょっと体調を崩しまして」
嘘だった。他に大事な用事があってだなんて言わない方がいいよな。
沖田は僕の言葉を聞くと、そうなんですねとだけ言って視線を外して前を見た。
それからしばらくすると、段々と席も埋まり始め、とうとう会議が始まる時間になった。
残り四席。
すると、途端に室内は静まり返り、タイミングよくあの三人が入室してくる。
うわあ。来た!
僕の席から何となく確認出来たのは一人。
ま、マリア様だ。
魔法使いの様な格好をした姿。
す、すげ。本物だ。
横一線に並ぶ三人。
やはり、相当な威圧感が醸し出されている。
自身達もクエストを管理しながらも、さらにブラックアウトメインストーリーの管理者達。
そして、世界の王の補佐役も担っている。
つまり、この室内では。
最も偉い存在。
重々しい空気の中、三人が席につくと議長らしき人物が口を開いた。
「それでは会議を始めます。いつもながら、まず新しい報告からです」
僕は鞄からペンとノート、そして黒田さんから預かった資料を取り出した。
議長は淡々と喋り続ける。
「さて、まず一つ目の報告から。つい先日、話題になっていたBLACK STARがメインストーリーまで辿り着きました」
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