BLACK★STAR②

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「ブウゥン。わかったわ……。だけど、幾つか条件をつける。話し合いは敵の建物内、リーダー同士二人だけで。他は全員建物内から出てもらうわ。加えて、私達は建物の側で待機させてもらう」 「ヒカルお兄ちゃん、一人だけ建物の中で大丈夫なの?」 空が心配そうな表情を浮かべながら、天海に質問をする。 「多分ね……。万が一、いや罠である事を想定して。例えば外で話し合う場合、どこから攻撃が飛んでくるかわからないから私達がカバー出来ないわ。だったら、敵の家だとしても建物内の方がいい。建物内から他の仲間を出してしまえば、簡単には手を出せないだろうし。建物内に誰か残っているかは私の能力で調べる事が出来る」 なるほどな。こっちも条件を出して一対一の環境を作り出すわけか。 それでやっと対等だよな。 「勿論、この作戦には不備がある」 天海はパソコンから視線を外し、ヒカルの揺るぎない自信に満ち溢れた瞳を真っ直ぐ見た。 「敵が私達の条件に応じたとする。でも、全てが罠だった場合。私達を含め、敵の本拠地ど真ん中で敵に囲まれるわけだから袋叩きに合う可能性がある」 想像すると、さすがにゾッとするな。 「それでも大丈夫?」 ヒカルの答えは聞かなくても決まっていた。
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