524人が本棚に入れています
本棚に追加
メインストーリー攻略失敗。帰還してから数日が経過していた。
「僕はちょっとだけ怖いな……」
いつも無邪気な笑い顔を浮かべてイタズラ好きの空でさえも、怖がっている。
「俺は好きだけどな」
ユキヤはヒカルの話に賛同か。
現在、オリンポスから500kmほど離れた場所。また、アレクサンドロスの領域から数百メートル程、離れた小屋に陣を構えている。
この場所は、天海が能力によって算出した場所で、敵が気付くことが出来ないぎりぎりの位置。
小屋の中には、木のテーブルが設置されているのみ。
その上に地図を広げ、作戦会議を行っている。
「いや、さすがにさ。やっぱり、何かしらの方法でちゃんとアポ取ってからの方がいいんじゃない?」
ルイは腕を組みながら、ヒカルに提案した。
アレクサンドロスは、五芒星の一角。
人数はうちのチームよりは多いが、他の五芒星よりも少ない50人前後ながらも、世界ランキングは2位の強豪チームだ。
奴らの領域は、全面的に岩肌が続き、空には黒い雲が浮かぶ暗黒の土地。
「正面から突入して、会ってくれるのか?」
俺は初めて言葉を口にした。
最初のコメントを投稿しよう!