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「了解」
全員が声を同時に揃える。
何故、アレクサンドロスなのか?
アレクサンドロスは他のチームとは一切、関わりを持たない変わったチームだ。
また、滅多に新しいメンバーを加えない。
五芒星の他のチームはトップ同士で、多少の交流があるからな。
メビウスの輪の神は“ホワイトマジック”や“ブルーダイヤモンド”と情報交換をしていたと耳にしたことがある。
他と関わりを持たない点は、うちのチームと似ているな。
おそらく領土に入った時点で、攻めてくるのはほぼ確実。
ヒカルが考えていることはわかる……。
何手もの先を見越しての選択と行動だからな。
アレクサンドロスへ同盟の申し入れじたい、普通なら考えない事だろう。
ヒカルは地図を折り畳むと、行くぞと目で訴えてきた。
天海はパソコンを開き、能力のスイッチを入れる。
気が早いソラは、全身にヒーロースーツを纏わせた。
それぞれ、準備を整えて小屋を出ていく。
最後に小屋の中に残ったのは、俺とユキヤ。
ユキヤの雰囲気は、何故かいつもより楽しそうに見える。
俺はそれが気になって、ユキヤに質問をした。
「何か良いことがあったのか?」
そんな質問に、ユキヤは珍しく素直に返答した。
「わかるか?新しい能力を御披露目しようと思ってな」
新しい能力?
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