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「違うよー。奴等は私達の縄張りを荒らしに来たわけじゃない」
何故、予想外だったか?
まるで、リリルは答えがわかっているようだったからだ。
「でも敵が攻めてきたことがわかった時、お前も嫌がらせの線が強いことに賛成していたじゃないか。その後、街に着いた時点で奴等と戦闘に突入している。何かわかったのか?」
「うん。あの子達だよ」
「え?あの子達って、今、連れてきた奴等?」
何か狙われる様な特別な存在なのか?
見たところ、チームの強さで見ると平均的、いやそれ以下のプレイヤー達に感じたが……。
唯一、綺麗めな大人っぽい雰囲気の女の子だけはちょっと強いかな、と思ったけど。
それでもレベルで考えると、たかだか4000前後だろ?
リリルは、いつものニッコリとした笑顔で口元を緩めて話した。
「私も気付いたのは、敵を倒して、あの子達に会った後なんだけど。ほら。女の子がいたでしょー?細身で可愛い感じの方のー」
あっ。もう一人の銃を持っていた女の子の方か。
「アダム。気付かなかったでしょー?どこで手に入れたのか、あの子の首に“月のネックレス”がかけられていた」
月のネックレス?
嘘だろ?
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