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早朝から夕方までシンバさんの指導は続き、終わればアンネさんの宿舎に帰って、クタクタになった体を休める。
毎日、朝食と夕食の時だけは全員で顔を合わせているが、それぞれが急激に成長していることがひしひしと伝わってきた。
もしかしたら、逆にそれが切磋琢磨していて、皆の気持ちが緩まないのかもしれない。
そして……。
レッドキングダムとアレクサンドロスのチーム対抗戦は、明後日に迫っていた。
明日は、両チームの領土移動が行われる。
チーム対抗戦が近づくにつれ、次第に賑やかになるレッドキングダム。
アンネさんが話していた、レッドキングダムに恩を感じた他のチームが続々と集まり始めたからだ。
それに伴い、国内はお祭りの様に明るい雰囲気を醸し出している。
信じられないな……。
明後日、戦争が行われるなんて。
いよいよ、明後日に迫ったチーム対抗戦。
いつも通りの朝食の時間。
アンネさんは、ブラックアウトに関する情報が流れたテレビ番組を見ていた。
「下馬評は、レッドキングダム6対アレクサンドロス4、微妙ね」
そんな事を呟きながら、アンネさんは仁の方を見てこう言った。
「そう言えば、仁くん。夜中に外、出歩いたりしてた?」
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