成長、そして戦争へ

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──アダム・アカイヴァー ── チーム対抗戦前日。まもなく、時刻は戦争が始まる48時間前に達する。 最後の会議を行うために、俺達は宮殿の国王の間に集まった。 「じゃあ、国王様の直接護衛は私の担当だねー」 リリルは地図に書かれた国王の間に、ペンで印をつけて自分の名前を記す。 俺はシンバさんの方に視線を向けて質問をした。 「シンバさんは、領土の周りを囲っている壁の外でいいんですよね?」 「どこでもいい。好きにしてくれ。任されたところをやる」 シンバさんはどうでも良さそうな顔をしたが、本当は予め自分が担当する場所なんて薄々気づいている。 この人、こういうところがあるんだよなー。 俺は、入口の門の外側に、丸をつけてシンバさんの名前を書き込んだ。 国の外側。特に正面を徹底的に、他のチームから支援してくれるメンバーで固めておく。 さらには、外壁にもある程度の人数を置いておけば、どこから敵が来ても救援を出せば、いつでも対応することが出来る。 「じゃあ、シンバさんは結界も張ってくださいね」 レッドキングダムのメンバーの中で、いやブラックアウトの全プレイヤーの中で、結界の精度はシンバさんが一番優れている。 さすがに国全体を覆うほどの結界は無理だけど、正面に張っておけば、とんでもない攻撃を仕掛けてきてもまず大丈夫だろう。 例え、ブラックアウトの三大兵器が来ようとも。 だから、シンバさんは国の正面。入口に立つ男なんだ。
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