A班

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飛ばされた空は、草原に勢いよく転がる。 すぐに立ち上がり、空は口を拭いながら言った。 「必殺技が効かないなんて!」 赤黒い光が放ち続けられるが、明らかに弱まっていた。 レベルが低下している。 卑弥呼はそんな様子を冷静に窺っている。 罠が使えないとなると、卑弥呼に全力でバックアップをさせたほうが良さそうね。 広がる静けさ。 シンバは、再び私の方を見ながら口を開いた。 「さて、どうやったらこのクエストから出れるんだ?何かしらの条件があるんだろ?」 そう。確かに強制クエストの脱出方法はある。 そうじゃなきゃ、強制クエストなんて成立しないしね。 「教えてくれよ。宝石を探し出せばいいのか?」 このクエストは、元々草原の中から宝石を探し出す内容だ。 果てしない草原の中から、たった一つの宝石を探し出すのには時間を使うし、困難を極めるだろう。 宝石の場所は、クエストをやるごとに変わるしね。 強制クエストに変わったとしても、形が変わっただけで以前のクエスト内容を考えるのは当然だろう。 それでも、シンバは疑っている。 本当にそうなのかと。 同時に、シンバは強制クエストを作ったのは私であることに確信を得ている。 だからこそ、私に質問をした。 そして、万が一を考えて、強制クエストの条件が変わって帰れなくなる可能性を考えて、この場にいる誰にも危害を加えない。 シンバの目的は、強制クエストから帰ることだ。 そろそろ私も動こうかな。 「レッドキングダム。どうなってるか心配ねえ」 私は初めてシンバに向かって話しかけた。
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