A班

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シンバが早く帰りたい理由は簡単だ。 レッドキングダムが心配だから。 まるで、自分の家を他人に荒らされているような感覚なんでしょうね。 だから私は、シンバの心に揺さぶりをかけてみたんだ。 「お前ら、アレクサンドロスのメンバーじゃないんだろ?何が目的なんだ」 「確かに、私達はアレクサンドロスのメンバーじゃない。目的?そんなの簡単には言えないわよ」 パソコンが解析を完了させたのは、残念ながらシンバの弱点じゃない。 でも、戦うには一つの材料として使える。 「正直、アレクサンドロスのメンバー以外と戦うのは時間も力も無駄だ」 シンバは辺りをキョロキョロとしながらそう言った。 さりげなく宝石を探している。 「あら、私達は無駄じゃないのよ」 私の言葉に、シンバは心ここに在らず。 まだまだ心に余裕が窺えるな。 彼にとっては、まだ遊びみたいなものだろう。 罠を見破ったり、ルイの人形を一瞬にして使い物に出来なくしたり。 空のリミットタイムを破ったり。 「ねえ。一つ訊いてもいいかしら?」 シンバは私の言葉に頷かない。 ただ周りを見渡し続けた。 大丈夫。すぐに怒らせることが出来るわ。 画面にはルイが繰り出した、デッドマリオネットの徳川家康が見ている視界が映し出されている。
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