A班

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「アンネって女性は大切な人なの?」 私が放った言葉に、シンバはぴくっと反応した。 画面に映し出される光景。 戦闘を終えたチーム春夏が、どこかの建物に入っている。 無駄かなと思っていたけど、ルイの人形にカメラを仕込んでみたのは正解だったわね。 これ、面白い。 画面に映っているのは、一人の女性の姿だった。 チーム春夏のメンバーは、その女性をアンネさんと呼んでいる。 アンネの表情は暗く、シンバさん、シンバさんと何度も男の呼んで、頬に涙を流す様子から察するに、ひどく心配している様子だった。 話の内容から窺えるのは、シンバが強制クエストに行ってしまったこと。 チーム春夏が、シンバさんは大丈夫だとなだめている。 「あら、図星?シンバさーん」 シンバは宝石を探すのをやめて、私をキッと睨んだ。 怖い目付き。 沈んだ瞳から感じるのは、紛れもなく殺意。 余裕を感じていたシンバの表情は、この一言で一変した。 「なるほど。レッドキングダムの戦闘要員以外は建物の中に隠れているのね。場所をアレクサンドロスに教えたら面白いことになりそう」 段々とシンバの表情は、さっきまでとは異なり怒りへ変わっていく。 これは思った以上にアンネさん活躍の時ね。
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