445人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
─────天海まみ─────
んー、難しいわね。
私はパソコンの画面を見ながら、ため息をついた。
「ちょっと! いい加減説明しろよ! パソコンブウン女!」
目の前で犬の様に叫ぶルイ。
「これから来る奴は化け物なんだろ! あたしにとっては人形が一体減っただけでもバランスが崩れて大打撃なんだ!」
元々、気性の荒いルイだが、私がしたことによってかなり機嫌が悪くなっているみたいだ。
「ルイお姉ちゃーん。もうやめようよ」
空は、そんなルイの様子にただただ困惑している。
卑弥呼は一人でどっか遠くの方を眺めていた。
私はパソコンの操作を中断して、ルイを見上げた。
「もうすぐ来るわよ」
私の言葉に、ルイは間違いなく緊張感を走らせた。
「あれは、ヒカルの命令。事情は後で説明するそうよ」
ルイは納得がいかなさそうな顔していたが、怒りを抑えながら私から視線を逸らした。
10分ほど前、予定していた計画とは違う内容が発生した。
最初のコメントを投稿しよう!