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ここに来た時に仕掛けた罠。
シンバを囲うように、足下の地面が円形状に輝く。
捕らえろ。
しかし、その光が放たれると同時に、シンバは宙に舞っていた。
「物質に力を込めて能力を作り出すタイプか」
地面からは三枚の御札が現れ、燃え尽きていく。
シンバは、その様子を宙に舞いながら冷静に観察していた。
身に纏う黒い布が揺れ動く。
意外ね。飛んで避けるとは思わなかったわ。
だって宙に動けば、攻撃を避けられないでしょ。
まあ、前後左右に避けたとしても、罠は連鎖的に仕掛けてあるんだけど。
宙に浮かぶシンバの背後から現れる人影。
「いっけー!」
ルイの声と同時に、その人影は凄まじい速さで構えて攻撃を仕掛けた。
現れたのは、死体となっても動く人間。
デッドマリオネット。
人形は、ルイが作り出した異次元空間から現れる。
ルイには、予めシンバが宙に避けることだけを考えればいいと伝えておき、人形の発動場所を意識させておいた。
シンバが宙に避けた時は、その背後に異次元空間と繋がる穴を発生させろ。
姿を現したのは、新撰組のミラ。
ミラは掌から能力を発動させた。
重低音が鳴り響く。
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