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羽ばたかせた翼からは、黄金に輝く魂力が放たれる。
魂力はあっという間に室内全体へ広がった。
不死鳥との戦闘。
意外にも、この空間は不死鳥にとって有利になったことがわかる。
不死鳥にとっては狭い空間かもしれないが、敵にとっては逃げ場がない。
パーサーはDIMを取り出し、慌てた様子で耳に当てる。
どこに電話をかけているんだ?
考えられるのは、アレックス。
『小さき者よ。貴様の命と引き換えになって、我は自由になる。恨むなよ』
魂力と同時に、不死鳥から放たれるただならぬ威圧感。
敵じゃなくて、本当に良かった。
パーサーに視線を向けると、電話は終わったのか不死鳥を見上げて様子を窺っていた。
来た道を戻るための出口は、パーサーからだいぶ距離がある。
それまでに必ず不死鳥は攻撃を放つ。
これほどの存在を目の前にすれば、調査能力なんて無意味同然だ。
仮に取調室を不死鳥にかけることが成功したとしても、それですら無意味になるだろう。
不死鳥に取調室は効かない。
次の瞬間、不死鳥の体からは何本にも分かれた光線が放たれる。
不死鳥の猛攻が始まった。
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