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七色宝剣に溜め込んだ心力を解き放ち、俺はアレクサンドロスの本部へ直接攻撃を行った。
激しい爆発。敵が放出されている穴は、呆気なく攻撃を受けて炎上する。
爆発を引き起こした穴の周囲は連鎖的に爆発し、敵の放出は止みそうな気配が窺えた。
意外だな。
ここまで派手にしても、未だに敵の反応はない。
敵にとっては、まだ戦争すら始まっていないとでも言いたいのか?
俺はアレクサンドロスの領土がある方へ視線を向けた。
オリンポスの麓で漂う濃霧。そのせいで、うちの領土から向こうは閉ざされた様に見えにくい。
爆発によって壊れゆく無数のロボット。
さあ、アレックス。
まずはお前の一つの手段を潰したぞ。
ピピピピピピ
その時、懐に仕舞っておいたDIMが激しい音を奏でる。
電話やメールじゃない。
この音は……。
さらに、視界に映った光景に異変が起きる。
蜘蛛の形をした敵の本部。
ロボットを放出していた穴より少し上の部分が、切り離され始める。
「何だよ」
爆破が行われると、予めわかっていたかの様な構造。
切り離された部分は、地上へ落下していく。
蜘蛛の腹部を落としたアレクサンドロスの本部は、相変わらず足だけで国の上に覆い被さっている。
その直後、今度は残った建物から神々しい光が放たれた。
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