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─────渋谷和也─────
正門前。沢山の人だかりの中、俺達は再開される戦争のために準備を整えていた。
「本当に大丈夫なのかよ?」
俺が放った言葉に、美沙が頷く。
「大丈夫!私だってもう一人前なんだから!」
今回は、メビウスの輪の戦争の時とは違い、美沙も一緒にいた。
「危ないと思ったらすぐに逃げろよ」
チーム春夏、四人全員で一緒にいる。
あれからおじさんの姿を見ることはなかった。
本当にどこへ行ったんだよ。
正面に佇む巨大兵器ポセイドン。
俺達とポセイドンの間には、シンバさんが作り出した結界が張られている。
あれが攻撃してくるとなると、やっぱり恐ろしいな。
メビウスの輪の時は、土方さんが凍らせて荒野を分断したんだっけ。
あの時は上半身だけだったが、どういうわけか下半身も揃い、あの時よりも圧倒的に高く見える。
アダムさんから出された指令は、敵はほぼ間違いなく正面から攻めて来るとのこと。
レッドキングダムとアレクサンドロスは、真っ正面からぶつかり合うことになる。
アダムさんはスピーカー越しにこう言っていた。
戦いはこれで最後になると。
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