戦争再開-2

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敵が何の能力を使ったかはわからない。 だが、焼け尽くす熱が全身を包み込んだ。 視界は、目映い光で埋めつくされる。 俺は力を込めて、ミケランジェロがいる位置に向かって斬り込んだ。 振り下ろすと同時に感じる確かな感触。 だが、思っていたより攻撃力がない。 何故だ? あと一歩……あと一歩踏み込まないと。 その時、爪先が地面から離れて、体は宙に投げ出される。 「うわっ」 視界はぐるぐると回り、地面に強打して体が何度も転がった。 くそっ。 だけど、不思議なことに体は思っていたよりも痛みはない。 死すら覚悟した瞬間だったのに……。 俺は状況を理解するために、鉛のように重たい体を動かしてすかさず立ち上がった。 「くっ」 ミケランジェロは、その場から立ったままだった。 ただ数秒前と違うのは、肩を押さえて少し俯いている。 押さえた指の隙間からは、夥しい血が滴り落ちていた。 「この僕が……こんな雑魚に……」 俺は大した怪我をしていない。 光刀の力は全て刃に集めたはず。 生身であんな攻撃を喰らったら、俺は死んでいるはずだ。 その理由はすぐにわかった。 『死んでいたぞ』 光刀だった。 『私が勝手に判断した。あの攻撃をまともに受けていたら、君は死んでいた。だから、刃による攻撃を最小限に抑えて、全力で君の体を守ったんだ』 光刀の口調は、いつもと変わらず冷静なはずなのに、どこか怒っているような気がする。 『一人で戦っているんじゃないんだ。勝手に突っ走るなよ』
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