戦争再開-2

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─────羽柴ルイ───── 渋谷和也の攻撃が失敗し、もうどうしようもなくなった。 ミケランジェロの作戦は、あたしのバカな脳じゃとても思いつかない。 まさか、間に新しい駒を作るなんて……。 詰んだと思った一手は、意図も簡単に粉砕される。 ミケランジェロの強さは、あたしじゃ到底かなわない。 それは渋谷和也も同じ。 初めから答えは決まっていた。 あたしは、ここで死ぬ運命なのかもしれない。 それは戦わずしても、わかることだった。 ミケランジェロから感じる脅威。 あたしは、完全に戦意喪失に陥った。 その矢先のことだった。 少し離れた場所で、一筋の光が放たれる。 直後、何もない空間にガラスに入るようなヒビが入った。 それは、穴を開くように広がっていく。 やっと来やがった……。 正義のヒーローとか信じたことある? 白馬に跨がった王子様とか迷信でしょ。 あまりの嬉しさに、自然と溢れた涙が頬を伝う。 ポケットに入れてあるDIMは、電話をかけたまんま。 絶対に見つけてくれると信じていた。 「待たせたな」 それは、白馬に跨がる王子様とはかけ離れているかもしれない。 いかついサングラスに、整ったスーツ姿とごつい体。 あたしにとっては王子様に見える。 「遅くなってすまないな」 開かれた穴から現れたのは。 二宮だった。
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