452人が本棚に入れています
本棚に追加
ミケランジェロにとっては、完全な誤算だったのだろう。
渋谷和也は構えた刃で、ミケランジェロに切りかかる。
白い一閃。攻撃をする際に、水が弾け飛ぶ。
ミケランジェロは慌てながらも、刃の動きを見極めて軌道から外れた。
遅い。あんなのあたしだって目を瞑ってでも避けられる。
同時に、ミケランジェロの体の治療が始まった。
ティーポットから放たれた液体が、上半身と下半身を繋ぎ合わせ始める。
化け物が……。はるかの能力と内容は同じだが、ミケランジェロの方が性能は上。
あんな致命的なダメージを負わされても、再生するのかよ。
まずい。だいぶ力を消費しただろうが、ミケランジェロの体が回復してしまえばもう勝つチャンスは無くなるだろう。
渋谷和也の刃は空を切る。
その直後、ミケランジェロは手を実体化させて渋谷和也の顔に拳を叩き込んだ。
殴られた渋谷和也は、地面に投げ出される。
ミケランジェロは、渋谷和也を見下ろしながら口を開いた。
「なるほどね。僕のゴーストボディと君の刀は相性が悪いわけか。良いことを知ったよ」
相性?
ミケランジェロの体はくっつきかけていた。
最初のコメントを投稿しよう!