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そうか。
わかった。渋谷和也はミケランジェロの能力に対して、都合のいい武器を持っていたんだ。
例えば、燃え盛る炎を消すのには水が必要だ。
水をかければ火は消える。
火は水に対して極端に弱い。
それと同じで奴の能力『ゴーストボディ』は闇で、渋谷和也の刀は光に属性していたんだ。
闇は、照らす力を持った光に弱い。
地面に投げ出された渋谷和也は、すぐさま体勢を立て直してミケランジェロが浮かぶ方へ視線を向けた。
ミケランジェロの身体は治療を終えて、綺麗に元通りになっていた。
待てよ。
これ、もうちょっと頑張れば勝てるんじゃないか?
この状況ってチェックメイトじゃね?
あたしは妙な興奮を覚えた。
ミケランジェロは、渋谷和也に攻撃を行うはず。
その時、ゴーストボディを使うだろうか?
普通に考えたら使わないよな。
あの刀に対して能力の相性が悪いんだから。
もう一度、万が一にも致命的なダメージを負わされたら今度こそ自分は死ぬって考える。
それよりもゴーストボディなんて使わずに、普通に戦った方がいい。
ミケランジェロは渋谷和也よりも、遥かに強いんだから。
僅かな油断。
ミケランジェロは、自分が一瞬でも窮地に陥ったことに怒りを感じている。
渋谷和也に攻撃をする際に、ゴーストボディを解除するだろう。
だから、あたしはその瞬間に攻撃をすればいい。
今度こそ、奴の心臓を狙って。
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