死亡者-2

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─────シンバ────── 「よし。ここからだな」 俺は美沙がシェルターの方へ走っていくのを見送ると、国王様に視線を戻した。 刀を受け止めた国王様の掌から放たれる心力。 あの掌の防御は、なかなか打ち崩せない。 その瞬間、掌から衝撃波を生み出し、レオンが乗った機動兵器は吹っ飛ばされて空高く舞った。 瞬くと、国王様の姿が消えている。 次に国王様の姿を見たのは、宙に舞った機動兵器の頭上だった。 杖を脳天に当てると、雷鳴のような音が響き渡り、凄まじい命力が放出される。 空から地上へ、一直線に墜落していく機動兵器。 レオンが乗った機動兵器は、大通りに広がった火の海に飲み込まれた。 叩きつけられると同時に、地響きが鳴る。 その火が姿を変えたのは、レオンが地に落ちてからまもなくのこと。 火が腕の形に変わると、指を広げて国王様に襲いかかる。 やるな。レオンは落とされる瞬間には、地上に広がる火を操った。 国王様が杖を掲げると、洪水のような水が流れて、腕の形をした火が姿を消していく。 これが国王様の本気の力か……。 通りで、何度、戦っても勝てないわけだ。 「レオン!退くな!大量のエネルギー放出はどんな人間でも長続きしない!」 いつの間にか、向かい側の屋根の上に移動したアレックスがDIMでレオンに指示を出していた。 どんな人間でも……? 違うな。 国王様は……。
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