死亡者-2

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日本刀の形によく似た巨大な刀。 その場から放たれる魂力は、輝きを生み出す。 私はあまりの眩しさに、左手で視界を覆った。 僅かな指の隙間から見える光景は、想像を絶するものだった。 振り降ろされた巨大な刀を、国王様は杖を差し出して受け止めていた。 一瞬、遅れて衝撃音が響き渡る。 「きゃっ!」 吹き荒れる突風。 「もう少し離れた方がいいな。この辺り一帯は危険だ。シェルターに行ってろ。俺はシェルターを守る」 シンバさんは、吹き荒れる突風も平気な顔をしていた。 「折れた方の腕を出してみろ」 私は言われた通り、折れた手首を差し出すと、シンバさんは能力を使った。 たちまち、痛みが退いて、手首が元に戻っていく。 シンバさん、何でもできるんだ……。 「もうこれで大丈夫だ。早く行け」 私は、和也が倒れていた辺りを見下ろした。 和也……。 本当に死んじゃったのかな……。 この場から離れてしまうのが、何となく名残惜しい。 戦場の中心地なのに……。 でも……。私がここに居ても、何もできない。 シンバさんは、もう私の方を見ていなかった。 能力で結界を作りはじめている。 「わかりました……」 自分の無能さに嘆いてもしょうがない。 私に出来ることを探さないと……。
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