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この予想外の一撃が、国王の強さを大きく揺るがす。
刀で斬られた国王の体。
空から鮮血が滴り落ちる。
勿論、あのレッドキングダムの王がこんな攻撃で死ぬはずがない。
普通ならば。
あの刀の能力は、かなり特殊だ。
ブラックアウト五大剣と比べても、レオンが持つ刀の方が遥かに優秀だろう。
何故なら、あの刀はレオンが作り出した能力だからだ。
斬られた国王は、動じることはなかった。
その場に浮いたまま、体勢を崩すことなく、真っ直ぐレオンと向き合っている。
レオンは、さらに刀で国王に斬りかかった。
国王は心力を片腕に纏わせて、手の平でレオンの刀を受け止める。
傷を負ったことなど気にする様子もなく、平然としたままの国王。
次の瞬間、膨大な命力が国王の杖から放たれると、レオンが乗った機動兵器は吹き飛ばされ、地上に叩き落とされた。
僕はDIMに向かって話しかける。
「国王の傷の様子は?」
すぐに、DIMからレオンの声が聞こえてきた。
「ああ。大丈夫だ。傷は浅いが、ダメージを負わせることは出来た」
よし。これで準備は整った。
心はさらに熱さを増した。
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