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ミケランジェロに敗北したせいだろうか?
どことなく、ルイの雰囲気が変わった気がする。
何か前と違う。
私にはどうでもいいことだし、ルイが何を考えているかわからないけど。
ただ、前回のシンバの時みたいなのはごめんだわ。
あの時、ルイが人質をとっていれば、私たちは負けなかったし、ヒカルが戦って負けることもなかった。
戦いとは、どんな手を使っても勝った方が全てなのよ。
それをルイはわかっていない。
仁義を大事にして、卑怯な手段は使いたくない。
これが羽柴ルイの性格だ。
私はそういう甘い考えは大嫌いだ。
「それで、死神を倒すまでの半年間は何をするんだ?」
二宮が口を開き、ヒカルに質問をした。
さらに二宮は、付け加えるように言う。
「おそらく……もうあまり時間は残されていないぞ」
「わかっている」
それからヒカルは、今後、半年間のプランを全員に提案した。
その提案は、やはりとんでもないもので、私も全く予想をしていなかった内容だった。
うん。これならいけるかもしれない……。
私は計画をパソコンのキーボードに打つ。
「不協和音」
隣に座るシャルキーがそう言ったのを、私は聞き逃さなかった。
この子、本当に不思議。
さあ。自分の仕事に集中しよ。
「ブウウウン」
時間は待ってくれないのだから。
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