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レッドキングダムとアレクサンドロスの戦争の裏には、こんな事情が隠されていたのか。
レオンは初めから、アレクサンドロスでメインストーリーをクリアすることなんて考えていなかったことになる。
何しろ、自分は運営側と繋がっているから。
レッドキングダムの王の力を奪うことだけを目的に、戦争をしたんだ。
資料を読む中、僕はある場所で目を止めた。
この人って……。
チームメンバーが書かれた名前一覧。
その中には、神谷慎太郎という名前があった。
神谷慎太郎と言えば、ブラックアウトの創設時にいた運営者の一人だ。
昔、黒田さんと仲が良かったことも知っている。
確か、たった一人で反乱を起こして、マリア様が管理しているシンデレラクエストに閉じ込められたって聞いた気がするけど……。
また、運営側に戻ることが出来たのか?
ブラックアウトのプレイヤーで構成された運営チーム。
リーダーは世界の王補佐。
目的は何なんだ?
このタイミングでの参入は、何かしらの目的があるはず……。
会議はその後、淡々と進んだ。
ミケランジェロ様は、新しい世界の王補佐との戦闘で負った怪我の治療中で今日の会議は休んだらしい。
新しい世界の王補佐と、ミケランジェロ様は、次の会議から参加するとのこと。
その話が終わると、会議はお開きになった。
黒田さんに報告しなきゃと思い、僕ははやる気持ちを抑えながら慌ただしく席を立った時。
「お疲れ様です。黒田さんの助手さん」
見上げると、沖田が側に立っていた。
「少しお時間いただけませんか?」
その優しい笑顔は、やはり不気味だった。
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