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「かー、交代で見張りかよ。めんどくせえけど、死ぬよりかはマシだな」
マイケルの説明を聞いて、第一声を放ったのが金棒男ことアドモアだった。
「与えられた仕事の責務は果たす」
ドレスを身に纏う気味の悪い雰囲気のジャネットは、高みの見物のように近くの石に腰をかけて呟く。
大柄な牧師のノートンも、マイケルのアイデアにそれは良いと頷いていた。
「誰も反対意見が出なくて良かったですね」
俺の隣にいる茶色い瞳でポニーテールのガーネットは、安心したようににっこり笑った。
壁に寄りかかる拳法服を着た李 王閏も特に反対する様子はなく、腕を組んで黙って俯いている。
「では、まず初日の見張りは私が請け負う」
口を開いたのは、さらにもう一人。
ノートンに負けないほどのがっしりとした体つきで、全身に鎧を纏い、腰にフェンシングで使うような細い剣をぶらさげた男。
確か名前はビクトリアだ。
自信満々と言った雰囲気の男。
積極的に初日の見張りを名乗り出た。
「じゃあ、あと一人……」
マイケルはそう言いながら、みんなを見渡す。
「じゃあ、候補者がいないなら僕がやろうかな」
見渡した後、マイケルは自分でそう言った。
初日の見張りは、マイケルとビクトリアで決定。
俺は、誰と組むことになるんだろうか?
その日、俺は気持ちを落ち着けることが出来ずに床についた。
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