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それから部屋を移して、俺様は後から来たジャネットを加えて三人にさっきの出来事を話した。
移動したのは、初めに死んだ三人のうちの誰かの部屋。
初めの三人は、ほとんど部屋を使ってなかったからな。
二人は俺様の話を落ち着いた素振りで聞いていた。
そろどころか、何か疑いの眼差しみたいなのを向けられているみたいで気分が悪かったぜ。
まるで、被害者なのに警察に疑われているような雰囲気だ。
何なんだ。こいつら。
ホワイトマジックの女が徹底的にオオカミの死骸を調べているのはわかるけどよお、被害にあった俺様に質問攻めをするのもひどくねえか?
まあ、他の部屋は何の異常もなかったわけだし、しょうがないんだけどな。
オオカミが現れたのは俺様の部屋だけだ。
「そう言えば……」
俺様は、オオカミが現れる直前のことを思い出した。
「部屋の前に気配がして殺気を感じたんだ」
そうだ。あれは間違いなく人の気配だった。
オオカミが現れたのは、その後だ。
今更、それが誰かなんかわかんねえけどな。
ただ……。
俺様はジャネットに視線を向けた。
あいつの仕業か?
当然、オオカミが現れるなんておかしいだろ。
やっぱり運営側とつるんでいるのか?
俺様の中でジャネットへの疑いを抱えたまま、その後は何も起きずに夜を迎えた。
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