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俺様以外のプレイヤーが飛び立ってから、15分が経過した。
ゼペットの家が他の平屋と違い二階建てで見通しが良いといえ、三百メートル以上も離れてちゃ状況がわからない。
莫大な身体エネルギーでも使えば、それぐらいは俺様でも感知できるが……。
ジャネットは心配ないだろうが、もやし野郎と、ホワイトマジックの女が心配だ。
俺様がいる場所まで敵が来ないってことは、殺られてはないんだろうけどよ。
「くそっ」
治療に長けたホワイトマジックの女が死んじまったら、俺様が怪我をした時に危険じゃねえか。
辺りには静けさが広がる。
もう戦いは終わったのか?
それにしても、ジャネットすら戻ってこねえ。
あいつの強さならどんな敵が来ても、「仕事は終わりだ」とか言いながらすました顔でそろそろ戻ってきても良い頃なのによ……。
しかし、それからいくら時間が経っても、誰も戻ってくる気配はなかった。
どうなってんだ?
既に、二時間は経過している。
まさか、本当に全員殺られたのか?
全ては時間が物語っていた。
嘘だろ?
まるで、俺様以外はこの世界に誰もいないんじゃないかと思うほどの静けさ。
「そうだ」
狼狽えた俺様は屋根から飛び立ち、宿舎に向かった。
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