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─────渋谷和也─────
窮地に立たされた時、天草総長の活躍により、ビクトリアを見事に撃破した。
戦闘終了後、他のメンバーたちが宿舎に戻ってガーネットの手当てを受ける中、俺は天草総長と二人きりで話すことになった。
天草総長が生きていたことには驚きを隠せなかったが、何より土方さんが生きている話を聞いて、俺は二度も驚くことになる。
よくよく思い返してみれば、レッドキングダムを出る時に感じたあの冷たい視線は土方さんだったのかもしれない。
レッドキングダムの窮地を救ったのは、ブルーダイヤモンドだったはず。
と言うことは、レッドキングダムの敷地内に土方さんは居た可能性が高い。
さらに、天草総長はマニーゴッドでのカジノで出会っていたことがわかった。
ちょうど、天草総長の厄介事により、すれ違いになっていたことが発覚する。
「ところでお仲間はどうしたんですか……?」
天草総長は不思議そうな顔をして、俺に質問をしてきた。
仁、美沙、杏奈のことだ。
俺は、これまであったことの全てを天草総長に伝えた。
三人を知っていて、理解してくれる。
ずっと誰かに聞いてほしかった。
そんな想いが爆発したのか、俺は涙ながらに話し続けていた。
こんな時に……。
天草総長は、ただ黙って俺の話を聞いてくれていた。
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