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やっぱり新撰組崩壊後からなのか……。
ジャネットは、そのまま静かな口調で話し続けた。
「案ずるな。目的が同じだからこそ、手を組んでいるだけだ。別にホワイトマジックに興味はない」
ガーネットの心を読むように、ジャネットは気にかけるようにそう言った。
案外、こんな冷たい雰囲気なのに良い奴なのかもしれないな。
「目的って……?」
素直なガーネットの質問。
世界の王補佐を追っている。
俺は天草総長から答えを聞いていた為、だいたいの答えを知っていたが、あえてジャネットの言う内容を聞こうと黙っていた。
「世界の王の存在は知っているか?」
ジャネットがガーネットに質問をする。
どうやら隠さずに話すみたいだ。
ガーネットはすぐに頷いて返事をする。
「ブラックアウトの運営委員会側の頂点に立つ存在ですよね? 話には聞いたことありますが……」
「それだけ知っていればいい。世界の王には補佐と呼ばれている部下が三人いる。私と天草は補佐の三人を追っているんだ」
「追っている?」
今度は俺がジャネットに質問をした。
すると、ジャネットの鋭い視線が真っ直ぐ俺に向けられる。
一瞬、全身に走る寒気。
「ああ。理由は話すと長くなるがな、世界の王補佐の三人のうちの一人。マリアという女がいる」
マリア……。
俺は、ジャネットから感じた禍々しいものを思い出した。
「マリアは私の姉だ。私はその姉を殺すためにブラックアウトをプレイしている」
あまりに衝撃的な内容に、思わず動揺した。
じゃあ、ジャネットはマリアの弟なのか……?
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