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９０度にそそり立つ壁。
見上げると、霧に隠されているせいか天辺はまたしても隠されている。
ピノキオを担いで登るとなると、相当厳しいな。
かぐや姫クエストの時は、４０メートルほどの高さと与作が言っていたがそれ以上の高さであることは間違いなさそうだ。
それでも……。ここを先に進まないと、クリアは出来ない。
仮に、この光景がかぐや姫クエストと大きさの規模は違えど同じようなフィールドならば……。
俺は黙ったまま、与作が教えてくれた抜け道がある岩まで足を進めた。
それに伴って、休息を含めて一度ピノキオを地面に降ろす。
「どこに行くんですか？」
壁とは全く別の方角に足を進めたことで、ガーネットは戸惑いながら俺の後をついてきた。
俺はあえてそれには答えず、その岩の側まで来ると、指先で触れながらまたあの時のことを思い出す。
やっぱり与作が教えてくれた抜け道のある岩の形に、よく似ている。
屈んでよく調べみると、その違和感にはすぐに気がついた。
岩の下の一部分が抜け落ちて、隠れていた抜け道が姿を現す。
「これって……」
後ろで俺の行動を見ていたガーネットが、それを見て絶句しているようだった。
抜け道を辿れば、山頂に着けるはず。
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