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首を掴む寸前のところで、ミケランジェロは上半身をゴーストボディ化させた。
刀を使わずに腕で攻撃をしてきたことで、反射的にミケランジェロは能力を使って回避しようとしたんだ。
透明化しているために、物理攻撃は効かなくなる。
だけど、俺はそのまま首をしっかりと掴んだ。
「なっ!」
ミケランジェロが不意を突かれて戸惑う表情を浮かべた。
奴の瞳をじっと覗き込む。
自分が何をされているのかすら反応できていない様子だった。
首もとを掴んだ腕には、光刀の白煙が密集して纏わりついている。
『私の力を刀身を通さずに利用している……? そんなことがあるのか?』
俺は首を掴んだ手に思いっきり力を入れた。
「ば……ばか……な」
握り潰す勢いで、力を入れ続けた。
自分でも、どうしてこんな行動をとったのかわからない。
まるで、こうすれば良いと体が教えてくれているようだった。
「こ……この……力は……」
ミケランジェロは絞めつける手から逃れようと、全身を使って必死に抗う。
「レッドキング……ダムの……王……のちか……ら」
逃げられそうになったため、俺はミケランジェロをそのまま地面に叩きつけた。
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