人の心-2

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ゴツゴツとした縦長の機械であり、硝子が張られている。 まるで、棺を立てたような形をしていた。 ガラスの向こう側に人影のようなものが見える。 黒い穴の奥に見える棺の形をした機械。 その棺の中に人。 何だ。心がざわっとした。 「そう。これが真実」 歪んでいた穴が安定し、向こう側の光景がはっきりと見えるようになる。 機械の中央部に張られた縦型の硝子の中には、やはり人が入っていた。 その顔を見た瞬間、時が止まったように全てが遠くなった気がした。 「あ、ああ……」 俺は、その場の事を何も考えずに動揺した。 あ、あれは……。 見間違うはずがない……。 同時に、ミケランジェロがはるかの能力を持っていた理由が、何となく悟ることができた。 「そう。欲しい能力は全て手に入れる。だから、僕は彼女から治癒の能力を頂戴した」 そのショートカットの髪は、懐かしさをじわりと思い出させることになる。 見間違うはずがない。 硝子の向こう側には、無数の管に繋がれたはるかが眠っていた。 ただ静かに……。 何故、ミケランジェロが……。 「は、はるか?」 俺はその穴に向かって小さく呼び掛けた。 生きているのか……?
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