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「そんなこと初めからわかっていますけどね。ホワイトマジックに到着してから治療にかかるまでの時間を計算してのことです」
天草総長は、あっけらかんとそう答えた。
しかし、次の言葉がこうだった。
「よし。ホワイトマジックに行きましょう。瞬間移動を使って……」
場は静寂に包まれる。
「ジャネットさんも行きますよね? 元々はホワイトマジックに行く予定でしたし」
天草総長は、明るく振る舞ってジャネットに質問をした。
「ああ」
冷たい声で答えるジャネット。
「和夫くんはどうしますか? 一緒にホワイトマジックに行きますか?」
「え……」
思いもよらない提案だった。
答えはわかっている。
ガーネットの状況を考えると、今すぐにでもホワイトマジックに行かないといけないだろう。
俺は、まずバーナードさんに人の心を渡さないと……。
「俺はマニーゴッドに用事があって、今は行けません」
素直にそう答えた。
ピリリリリリ
そんな矢先、DIMの音が鳴り響く。
見てみると、画面には新着メールと表示されていた。
差出人は……。
俺は慌ててメールを開いた。
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