唐突な不穏

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それから俺は、バーナードさんの家に向かうため、港を出てマニーゴッドに入った。 来た時と景色は変わらない。 しかし、すぐに町を出た時とは違う雰囲気であることに気がつく。 人が明らかに減っていた。 歩いている人の数や、活気が異常に減っている。 景色こそは同じだが、まるで別の町にいるんじゃないかと錯覚するほど。 港の近くだからだろうか……? それとも何かあったのだろうか? 天草総長は何も言っていなかったし……。 いや、あの人は何かあったとしても話してはくれないだろう。 そんな中、港から続いた一本道の先から一台の車が走ってくる姿が視界に入った。 その車は、慌ただしく俺の前で停車する。 車の後部座席の窓が開くと、その向こう側にはバーナードさんがいた。 「ガハハハハハハ! 帰ってきたか! ピノキオクエストからの船が帰ってきたとの噂を聞いて、飛んできたんだ! よく帰ってきてくれた! 乗りなさい。私の家に行こう」 何度か会話を交わした後、車に乗ると慌ただしく出発した。 「いやー。君が帰ってきてくれたことは本当に嬉しいんだが、今は物騒なことになっていてな」 「物騒?」 「ああ。この町のコロシアムって知っているか?」
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