唐突な不穏

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神にそっくりな能力という言葉に、俺は大きく引っ掛かった。 シャルキー……か。 もし、俺が思い描いた人物と同じだとしたら、ブラックスターのメンバーだ。 忘れもしない、新撰組とメビウスの輪の戦争時に起きた強制クエスト。 その後に、新撰組は滅びたんだ。 シャルキーはブラックスターのメンバー。 『同一人物である可能性は非常に高いだろうな』 ああ。 「次は、誰が殺されるかわからないからな。もしかしたら、狙いは犯罪者と見せかけて、実はVIP区域の金持ち狙いかもしれん。そんな理由があって、マニーゴッドの全体が過疎化してしまって、住民のほとんどが警戒してしまっているんだよ」 できれば、シャルキーの存在は追いたいが、今はそんなことをしている時間はない。 そう言えば……。 不意に思い出す優くんから来たメールの内容。 待ち合わせ場所のことを、俺は知らなかった。 「西の方角で有名な、夕日が浮かぶ海を、バーナードさんはご存知ですか?」 「夕日が浮かぶ海? それなら知ってるよ」 「本当ですか!?」 「ああ。ブラックアウト内でも有名な観光スポットベスト5に入っているからね」 バーナードさんは、DIMを取り出した。
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