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『私の力と似ている刀か……。あの闇……。属性の強みが通用しないかもしれないぞ』
通用しない……?
どういうことだ?
『おそらくだがな……。必ずしも光が闇に強いというわけじゃないのだろう』
どういうことだ?
優君は、右腕を刃に変形させた。
俺が持つ白い刃とは正反対の黒い刃。
黒い水が毒毒しく渦巻く。
「────!」
気を緩めたわけじゃない。
それでも、優君の姿を見失った。
背後に感じる気配。
反応して振り向こうとした時は、既に遅かった。
優君は黒い刃を構え、振る瞬間だった。
動きが追えない……!
黒い刃に纏う黒い水から感じるおぞましい雰囲気。
振られた刃をぎりぎりのところでかわしたつもりだったが、僅かに触れてしまい胸の辺りに切り傷が走る。
ジワリと広がる痛み。
な、なんだ?
胸に違和感を抱いて見てみると、切られた部分だけDesire Waterが解けていた。
優くんは、休む間もなく直ぐ様、二撃目を放ってくる。
俺は何とか反応して、自分の白い刃で黒い刃を防いだ。
負けじと優君の黒い刃を弾き、俺は手の平から水のショットガンを放った。
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