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相手を見れば、過去の戦闘を把握することができる能力。
そこから敵の情報を引き出していき、相手の弱点なども全て把握することができる。
進藤美沙から盗んだインジェクションに足して、アレクサンドロスのパーサーの能力を合わせれば、戦闘において死角なし。
パソコンに表示されたシャルキーのデータは、レベル19292。
死神とは約6万ほどの大きな差がある。
データから見れば、圧倒的な差。象と蟻と言ってもいい。
にも関わらず、蟻は象の体を投げるかのように飛ばした。
蟻は強力な牙を持っている……。
ぶっ飛んだ死神はうつ伏せの状態となり、地に這う。
その姿は、僅か数秒前にシャルキーが口にしたそのもの。
パソコンの画面が、新たに情報の更新を始める。
シャルキーは、再び死神に手の平を向けていた。
画面に映るシャルキーの体内エネルギーを表す構図。
それは、爆発的な命力が体の中で暴れまわっていた。
これが進藤美沙が持つはずだった能力の正体か……。
異常な量の命力は体の中から消え去り、巨大な死神の体の周辺へ。
すると、無数の刃物で刻むように、死神の体が一気に切り刻まれた。
「お姉ちゃん……すごい」
二宮を連れ戻した空が、純粋に尊敬の眼差しでシャルキーを見ながら言った。
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