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─────シンバ──────
光刀から放たれる強烈な輝き。
何が?
リリルが興奮した様子で、正門から飛び降りて口を開いた。
「おー! なにーあれー?」
俺は、戦場の中心に立つ和也を見ながら息を飲んだ。
リミットタイムじゃない。
秘策で用意しておいたアルティメットブレイクでもない……。
強烈な輝きを放つ光刀。
辺り一面を包むかのような輝き。
俺は、少し離れた場所で静観している神刀の持ち主を見た。
神刀は、全てにおいて頂点に立つブラックアウトの最強兵器だ。
あくまでも武器のみの話だが、光と闇の力を合わせ持つ神刀より勝る物はない。
だが……。
光刀の輝きは、どういうことだ?
ありえない。
光のエネルギー密度が常識じゃ考えられないほど、爆発的に上昇している。
あれほどまでのエネルギーを見るのは……俺も初めてだ。
分類するのは、命力? 心力? 魂力?
わからねえ。
ただ光は相当やばい。
あの光の中は、おそらく神刀の持ち主はもちろん、俺やリリルでも手が出せねえだろう。
聖域。まさにその言葉がふさわしい……。
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