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─────天海まみ──────
完全な敗北を喫した後、私たちは、レッドキングダムと死神との戦いの行方を見守っていた。
あの光刀の持ち主が、一人で戦うつもり……?
レッドキングダムの幹部たちは、正門の上に立って動く気配はない……。
何を考えているの?
私はパソコンを操作しながら考えた。
確かに、光の属性で死神を圧倒することはできた。
でも、死神の根本的な力を上回ったわけじゃない。
属性を利用したことによる錯覚だ。
死神は黒い力を自分の体の中におさめて、属性を無くした。
これじゃあ……あの光刀の持ち主に対抗する手段はないはず……。
「──!」
光刀の持ち主から放たれる強烈な輝き。
赤い光と黒い光。
あれは……。
私はその光をよく知っていた。
リミットタイム。
まさか、あんな奴がリミットタイムを引き起こすなんて……。
入り乱れながら、光を放つ主のレベルを急速に上げていく限界突破の荒業。
でも、元々があのレベルではリミットタイムが起きたとしても、死神の力には遠く及ばない。
「────!」
パソコンの画面に表示されている解析に、私は目を疑った。
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否定
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リミットタイムじゃない……?
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