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ん？
俺は目を疑った。
その原因は、和也が修行では全く見せなかったことを始めたからだ。
回転する球体。一瞬にして、異常なまでに回転力が上がる。
身を囲うようにしていた球体は、回転させるためにあったのか？
生前の王は、アルティメットブレイクの時にあんな物は使っていなかった。
一体、何のために存在するのかと思ったが……。
どの方向に球体が回転しているのか把握することが困難なほどの速さ。
死神が持つ大鎌の刃が球体に触れた瞬間。
ミキサーをかけたように、刃が粉々に砕けちった。
なるほどな。
あの球体は、自家発電装置みたいな物なのか……。
回転する度に、エネルギーの濃度がどんどん上がっている。
言わば、エネルギーの増産装置。
球体の中に入っている和也へ、エネルギーがどんどん送り込まれている。
これなら……２分５４秒でアルティメットブレイクが解けることはないかもしれねえ。
防御にも使えるあの球体。
考えたというよりは、あれがアルティメットブレイクの本来の使い方なんだろう。
加速する球体の中で、渋谷和也は刀を前に差し出した。
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