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─────天草四郎─────
失敗をした時、嫌な気分にならない人間などおそらくいないでしょう。
もし、平然としているならそれは失敗とは言えないものだと私は思います。
何が言いたいのかいうと、私は失敗をおかしました。
何が失敗だったのか?
何が使命だったのか?
死神討伐は、ホワイトマジックにとって絶対に必要でした。
そのために依頼を出したブラックスターも惨敗。
では何が誤算だったのか?
倒すのではなく、まさかの救出だったからです。
それにより、メインストーリーの権利は自動的に消滅。
アンビリバボー
確かに光刀の持ち主であるかずお君は最高の結果を出しましたが、私にとってはとんでもなくまずい事態です。
そして……今。
私は廊下に立たされた少年のように、ホワイトマジック城の玉座の前で立たされています。
玉座に座るのは、我らがリーダー、シャルアネット様。
ホワイトマジックは、この人が束ねています。
この威圧的な空気が凄まじさを物語っています。
「天草よ。メインストーリーの権利が消滅するなんて思いもしなかった……。今、そう言ったんだな?」
「いえ。そんなことは言ってません。言ってません」
シャルアネット様……私は明らかに怖れていた。
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