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天草総長とジャネットの目的は、そのシステムを破壊することなのか。
助っ人だなんて、おかしいと思っていたんだ。
「天草総長とジャネットさんは、レッドキングダムとホワイトマジックの両チームからシステムの破壊を任された。言わば、プレイヤー代表ということですか?」
仁の言葉に、天草総長は少し照れたような表情を浮かべた後、すぐに自慢気な顔になりこう答えた。
「まあ、簡単に表せばそういうことですね」
相変わらず、わかりやすいというか……。
「じゃあ、私たちは何を盗むんですかー?」
美沙の問いに対して、今度はジャネットが答えた。
「鍵だ。マリアの島のどこかに隠されているはずのな」
鍵?
「そうです。チームトコ夏には、鍵を盗んでもらいます」
「チーム春夏ですよ」
杏奈が真面目な顔で突っ込むと、天草総長はシリアスな顔で「失礼」と言った。
氷のような冷たい目を持つジャネットが、さらにこう説明をする。
「その鍵が何で必要なのかは私たちも知らないが、おそらく重要なものだろうな。そっちはリリルが直々に依頼を出した物だ」
「マリアが持つ黒い鍵。私たちは、リリルからそう言われました」
黒い鍵?
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