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─────天草四郎─────
今回はかなり無茶をしてしまいました。
ヘーラーの使用は、体全体に負担をかけます。
一日に何度も使用するような状態が続くならば、体の方が先に壊れてしまうでしょう。
傷の治療は完璧でも、体を内側から破壊する兵器ですか。
実に、ブラックアウトらしいです。
「あー。危なかった」
おかず君は、床に大の字で寝転びながら安堵してそう言いました。
私たちは何とか、メインストーリーのシステムに侵入する前に居た場所に戻ってくることができたようですね。
「ジャネットさん。あなた一度、死にませんでしたか?」
私は単刀直入に質問しました。
マリアと一緒に息堪えたのかと思いましたが、何故か復活しました。
私にはそれが不思議でなりません。
「ああ。そのはずなんだが……。私にもよくわからない」
ジャネットさんの体内エネルギーは、完璧ではないが少なくとも半分ほど回復している。
一度、死んだ人間は生き返らない。
その定説が崩れたと言ってもいい。
一応、シャルアネット様の耳にも入れておいたほうが良さそうですね。
とにかく、任務は無事に終了した。
あとは帰るだけです。
ほっとした時、懐に仕舞ってあるDIMが着信を告げた。
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