心臓の穴

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すかさず私はみんなから少し離れた場所に移動して、DIMを取り出しました。 着信の相手は……。 土方副長ですか。 私は眉を曲げた。 絶対にメンドクサイ用事じゃねえか! おっと。おっと。 私は通話ボタンを押して、耳に当てた。 「もしもし。天草ですが。ただいま戦闘中のため電話に出ることができません。ピーっという発信音の後に」 『もしもし。とか言ってんじゃねえかよ』 怒りに満ちた声が、DIMの向こうから聞こえてくる。 これは凌げませんね。 今回は諦めて、また別の戦法を考えておきましょう。 「すみません。電話の調子が悪かったみたいです。どうしました?」 『だいたい決着がついたぜ』 「決着……?」 一体、何のことでしょうか。 『また忘れたのかよ。お前は。協戦契約の話だよ』 「思い出しました」 世界が変わる瞬間まで、もう時間がありません。 そこでメインストーリーの打破は諦めて、五芒星が手を組んで、いよいよ運営に戦争を仕掛けるって計画が動いていましたね。 アレクサンドロスは崩壊したため、実際には4チームしかありませんが。
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