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クエストにエントリーする為の機械だが、これもどこか古めかしい。
音声なんて今までついていなかったのに……。
仁がタッチパネルを操作すると、画面にはクエストの詳細が表示された。
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魔女クエスト
推奨レベル:99999
※最も大事な存在を封印する場所
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レベルの数値がおかしくないか?
99999……。
「これも壊れてるんじゃないのー?」
あまりにもあり得ない数値のせいか、美沙は気楽な様子でそう言った。
そうだ。いくらなんでもこの数値はありえない……。
「それじゃあ行くぞ」
仁は全員の顔をゆっくり見渡しながら、DIMを機械に放り込んだ。
それに続き、俺たちも自分のDIMを機械に入れる。
クエストボックスは、一種の移動装置なんだよな?
じゃあ、俺たちはどこに運ばれる?
検討もつかなかった。
とにかくもう後には引き返せない。
クリアするしか、生きて帰る道はないんだ。
頼りない灯り。
しかし、視界が段々と目映い光に包まれ始める。
俺は瞼を閉じた。
すると、頭の中では音声が流れ始める。
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