暗黒の少女(仮)

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【反乱など起こせば、その者の恋人から家族、関わった者の全員が処刑されます。 また、虐げられる民は、魔法の力を手に入れることもできませんでした。 それこそが、暴圧的な政治を行っても、何事もなく王族が繁栄できる理由の一つです。 魔力は、親の遺伝により手に入る。 その為、王族は民との交合を絶対に禁止にしていました。 もし、民が魔力を手に入れたら、今の均衡は崩れてしまう。 そんな事態にならぬよう、王族は徹底的に管理していました。 代々、受け継がれてきた魔法は、さらに洗練されて磨きがかかっていきます。 火や雷を操る王がいれば、水や風を操る女王がいる。 金を作り出す王子がいれば、砂塵を竜巻に変える王女がいる。 様々な個性が生まれました。 そんな中、魔力を持つ王族には、一つだけ使命がありました。 それは、国のすぐ側に生えた、天空まで伸びる巨大な木の命を絶やさないようにすることです。 名を世界樹。 ウィザード王国の王族たちは、世界樹を崇めることで、王族が繁栄していると信じていました。 民も、世界樹を神として崇め、いつの日か大勢の人が祈るようになります。 魔力は何故、王族だけのものなのでしょうか?】 真っ暗な空間、徐々に明るみがさしてくる。 目の前には、一つの選択肢が浮き出た。 【クエストを始めますか?】 はい、いいえの言葉。 その下には、こう記されている。 クエストNo.1。
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