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「調査したのは、ブラックスターのシャルキーって奴らしい」
「ブラックスター……?」
美沙が眉を曲げてそう訊いた。
「ああ。情報によると、レッドキングダム、ホワイトマジック、ブルーダイヤモンド、ブラックスター、いわゆる五芒星と呼ばれているチームたちが正式に同盟を組んだらしい。そのトップに立っているのがリリルさんだ」
複雑な心境だった。
ブラックスターは、新撰組を滅ぼした存在。
天草総長は、これを許したってことなんだろうか?
「ブラックスターには、協力することで何かメリットがあるのかもしれないわ」
杏奈の言葉に、俺と美沙はハッとした。
仁は杏奈と同じことを考えていたのだろう。
「今はクエストのクリアが最優先だな」
しばらく間を置いた後、仁がそう言った。
「そうね! 全員で生きて帰るんだから! これまでも何だかんだ乗り越えてきたんだし」
美沙が、わざとらしく明るい口調で言う。
『複雑な心境だろうが、それは他のみんなも同じだ。仁の言っていた通り、君も切り替えたほうがいい』
ああ。わかってるよ……。
翌日……。
俺たちは、魔女クエストがあるであろう海に到着した。
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